月別アーカイブ: 2017年11月

あなたのチームがうまくいかないのは「無意識」の思い込みのせいです。

アンコンシャスバイオスっていう言葉があるそうです。

たまたまヤフーの記事を見ていて本書が紹介されていたのでポチっとしました。

多分、私には出会うタイミングが遅い本だったけれども、20代後半に出会っていたら、もっと効いていたでしょう。ビジネス書籍に良くある、実は目次を読めばほぼ内容が網羅でき、フォントサイズも大きめの本でした。

でも身になったところ紹介。

無意識の思い込みに振り回されないために

自分が不快にさせられたことは覚えているけど、不快にさせたことは、気がついていないか、覚えていないものです。知らず知らずのうちに裏目に出ないようにするには、「アンコンシャス・バイオスに気がついていない自分がいる」という現実を受け入れることが大切です。その姿勢をもつだけで、アンコンシャス・バイオスに振り回されない応対に一歩前進です。

もうちょっと踏み込んでという気もするけどw。万事この調子なので、通勤片道で流し読みしてしまったけれども、でも活字で読むことは自分の思考に必ず焼き付くので、その点は非常に良かった1冊。

40歳が社長になる日

Twitterでの口コミだったか、著者の岡島悦子さんフォローしてたかで発売・口コミを知って購入した本。

この手のビジネス本には珍しく、中身の濃かった良著。タイトルは本を読めば分かるものの、若干釣りな感はあったけれども。本書は外国人の著作に良くある、論文事例の引用、報道の引用を元に、独自の解釈や解説を交えて進めるスタイル。ただ、日本人の著者らしくストーリーが日本人に馴染みやすく、かつ、この手の本にありがちなやっつけな後半のまとめもなく、丁寧に丁寧に、かつ、極めてボリュームのある構成。

日本の人口統計を見て、はっきりとわかることは、これから日本は構造的恒久的な労働力供給不足の時代に入るということです。(中略)。政府がつくった「一億総活躍社会」というキャッチフレーズが話題になりましたが、実は真剣に「全員野球」をしないと、もはや国として経済力を保っていくことが極めて難しくなるのです。

例えば上記、「保育園落ちた、日本シネ」報道で思考が停止したいたけれども、たしかに考え直させる記述。

ダイバーシティについてはこんな記述も。

富士フィルムが、コア事業の知的進化を懸命に行っていた、つまり写真フィルムの改善ばかり行っていたとしたら、今や会社は存在していなかったかもしれません(中略)。研究開発のセクションの壁を取り払って、水平思考で発想したのです(中略)高品質にこだわるモノづくりの、どの技術がどのニーズに適用可能なのか、検討した結果、わかったのが、フィルムの構造と肌の構造は極めて近いということでした。(中略)なるべく離れた領域の人たちが集結して切磋琢磨することで、1+1が3になるような環境を生み出すことができるのです。

リーダーについてはこんな記述。

リーダーに求められるのは、組織の文化とそれを推進するための「仕組み」を作っていくことです。例えば、先に紹介した「善意の失敗」を推奨する文化や、個の能力を尊敬し信頼する文化、などが必要です。文化が生まれれば、自然とアイデアが湧いてくるようになってきます。(中略)ただし単に自由放任にすればいいわけではありません。束ねることを放棄すれば、バラバラになってしってしまうのが、組織です。発散はしなければいけませんば、収束もさせなければいけません。発散と収束のバランスです。このベストな案配をどこに置くのか。そこがリーダーの腕の見せところになります。

他にも良い記述は多数あるんだけれども、あんまり書きすぎて怒られても困るのでこの辺に留めるが、多分今年一番の1冊となったことは間違い無し!