
- 作者: 小宮良之
- 出版社/メーカー: 東邦出版
- 発売日: 2015/01/10
- メディア: 単行本
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SIerで昔かじったオッサン技術者の日々是雑感
決勝は、アルゼンチンが勝つならこのパターンしか無い!!って思ってたパターンでドイツが勝ったらしい。
(ビデオ見てないので。。。)
予選リーグを見る限り
・ドイツ 強かった@開幕
・コロンビア 強かったし、したたかさもあった
・オランダ カウンターは反則
・チリ プレスが破壊的
・ナイジェリア 随分と組織的で驚き
・コートジボワール コロンビア戦であまりにオープンで日本戦との違いに驚き
・コスタリカ 日本戦でボール展開のうまさは見せていたけど、まさか。。。
・メキシコ チリ同様に強いがなぜトーナメントに弱いのか
一方で強豪国の強さを感じなかったのが、ブラジル、アルゼンチン、イタリア、イングランド。インパクトが無いのに勝ち残ったり、逆に予選敗退はサプライズ過ぎるも、
久々に目の肥やしに困らない1ヶ月でした。
にしても、不毛な日本らしいサッカーはちょっと食あたり気味。。。
大きく二つだと思ってる。
①ロンドン組登用の遅れ
②選手選考時の想像力の欠如
だ。
①ロンドン五輪以前の選手固定は止む無しとしてもA代表への登用を早くすべきだった。
選手が固定的だったCB、ボランチはもっと早い段階で複数の選手を試すことで回避出来たはずだ。山口が最後にポジションを掴んだが、同じことを細貝でやった方がより効果的だった気がしてならない。
CBも森重をもっと早い段階で使えなかったのか?他にもCBの役割を明確化させることで選択肢が持てた気がしてならない。
②
香川、本田と心中ありきの選定はやはりおかしかったと思う。少なくとも伊野波よりは豊田でしょう。ディフェンス面を見ても。彼が入れば中盤が機能しなくなっても攻撃の核となるし、CFは大久保がいなくとも岡崎をおいて右に清武がおけたはず。
大久保、大迫、柿谷とCFが多過ぎた。
本当に残念だが、2006年と違って、これだけのメンバーが揃うことは無いという悲観は無い。
マンU、インテル、ミランクラスに選手がいるかは怪しいが、少なくとも当時の香川、長友、本田クラスの選手はいる。ただテレビからは彼らのメンタルが不明ではあるが。
未来は明るくは無いが、決して暗くも無い!!
試合は見てないけどニュースや速報からの所感。
後輩には3-0、5-0の敗戦もありうるよって話していたけど、前の試合から8人入れ替えた相手で、この結果はいくらなんでも想定外。
コートジボワールVSコロンビアを見て、強さ、速さ、テクニック、戦術とも高レベルでベスト4もありうると思ってはいたけど。
やはり、コートジボワールとギリシャ相手に勝ち点1ではどうしようもない。
コートジボワールは異常にコンディションが悪かったし、ギリシャも俊敏性と脅威に欠けた。
日本もコンパクトにパスを繋ぐことができなかったけど、4年の活動を通せばしっかりとできたのは
イタリア戦
オランダ戦
ベルギー戦
だけ。
いずれも去年で強豪相手だっただけに期待も大きかったが、当時はできた全員が連動して、コンパクトさをキープし、というサッカーは全くできず。
アジアで引いた相手をしっかりと崩せていないのだから、世界でできるはずも無い。
思い返せば、
2002、2010とも親善試合は不調のまま本大会に臨みベスト16。
2006は直前のドイツ戦がピーク。
今回は内容の無い、でも、結果がついてこない試合でメスを入れ損ねた。
結局、日本らしさ、という言葉に踊らされ過ぎた気がする。
パスワークを日本らしさとするのは違うよね、って思う。
ただ8年前の絶望感は無い。黄金世代+ヒデ+俊輔クラスが揃うはずが無いと思っていたけど、内田、長友、香川、本田、岡崎と選手が続いた。
彼らに続いて、柿谷、山口、齋藤、代表に選ばれなかったけど原口元気の活躍に期待したい。
ひとまず書き殴り。
コートジボワールVSコロンビアがあまりに面白かったので寝るのが遅れて、前半は布団の中で音声だけ。後半から映像つき。
まずスタメン。香川を下げるのは当然としても岡崎が左、大久保が右の時点で不穏な空気。正解は左に清武ではと思わされる。案の定、左は機能不全に陥る。
ボランチも消極策。長谷部のプレーは及第点だが、そもそも試合に出られる状況では無いのか?と思わされる起用法。
救いは内田。誰と組んでもチャンスを演出する。本大会の準備ができていたのは彼だけと言っても過言ではない。
そして交代策
岡崎ワントップもカードとしてはありだが練習の気配なし。パワープレーと違って。。。
内田の絶好のクロスを下がって受けようとした局面が、岡崎の迷いを如実に表している。
極めつけは、3枚目のカード。相手の足が止まっているのだから、齋藤学でしょという日本中?の声は届かず、百歩譲っての柿谷でも無く。未使用。。。
そしてギリシャが一番守りやすいパワープレーを選択。ピッチの11人を考えると効率的だろうが、ベンチ含めた采配は多いに疑問。
ザッケローニが12-13人しか信頼していないのが良くわかる悲しい試合だった。
最後に香川。南アフリカの予選に戻ってしまった。積極性は皆無で、相手の選手にも見切られて一切の脅威を与えられなくなってしまった。イングランドを離れて、試合に出られるチームに直ちに移籍するべき。
みんなの知ってる香川は死んでしまった。
次節スタメン希望
大迫
清武 本田 岡崎
遠藤 山口
長友 今野 吉田 内田
川島
後半15分 清武 ➡︎ 香川
後半30分 大迫 ➡︎ 大久保
後半35分 遠藤 ➡︎ 長谷部
今回のワールドカップでも、ゴールシーンの美しさと、ゲームの退屈さはいい線行くと思う。
日本代表は、味方が11人では無く22人いるかの如く意味不明なパスミスを繰り返した。一方でコートジボワールはヤヤトゥーレが時折見せるドリブル以外脅威も無く第三者にはよっぽど退屈だったと思う。
GKとディフェンスラインは攻められない。川島、内田、長友は日本にとって代わりの効かない選手であることを示した。
吉田はいつも通りスピードに弱いことを示したが、フィード、ドリブルでしっかりと攻撃を組み立てた。森重も集中を切らさず危うい局面を体を張って防いでいた。もっと早くこの2人でコンビを組んで入れば、結果は違っただろう。
山口は危うい局面を多数潰した。前回の阿部とは比較にならないくらいに。ただ彼もコンビを熟成させる時間を与えられなかった。
長谷部も気の利いた守備は見せていたが、ゲームをコントロールしきれていなかった。好調時であれば、香川、本田にもっと要求できただろうに。
岡崎は右に配置された時点でただのディフェンダーになってしまった。全ては香川のせいだ。彼のディフェンスが全く機能しないので、鼻が効く岡崎が中盤いやピッチ全体のカバーに撲殺された。
香川を評価するのは簡単だ。ピッチにいなかったのだから。この出来をファンファールが見たら、すぐに他チームへ売却するだろう。買い手が見つかるとも思えないが。活躍しきれなかったマンUでも評価を受けたパスの成功率はどこへ。コンタクトレンズが片目しか入っていないかのような出来。ディフェンスにしてもバイエルンとのCLと比べてもレベルダウンしているあたりコンディションが悪いのだろう。
本田は評価が難しい。スーパーゴールと巧みなドリブル、ため息をつくラストパスのミス。ただフィジカルは全盛期に及ばずスタミナ切れとともにミスも増え、最後はピッチから消えた。
大迫は前にも増して軽くなった。ドイツの2部はあんなに軽いのか?ワンタッチの落としに拘ってはパスミスを繰り返した。ファーストディフェンダーとしても弱い。オランダ遠征での活躍は幻だったようだ。
大久保はザックの被害者だ。彼はCFで怖い選手。右や左をやらせるなら、清武や斉藤で良いだろう。
遠藤は、香川があの状態ではどうしようも無いだろう。遠藤の加入で香川がもう少し輝くことを期待したが、輝きは戻らなかった。
まずはここまで勢いで公開
観察眼 (角川oneテーマ21)
。大阪出張での新幹線での退屈しのぎに購入。サッカー選手が本を書くケースは多いけれども、過去に例が無い共著。そして今野が書くのはおそらく初めてでは。。。
遠藤は信頼する力 ジャパン躍進の真実と課題を書いているが、この本自体も中澤著 不屈との対比もあり非常に面白かったので購入。
今野自身のイメージは
①U-20の頃から読みは非常に良い、インターセプトの上手いボランチ。フル代表に入れる逸材だと騒いでましたw.
②テクニックもボランチを出来る程度にはあるものの、パスは直近の選手にしか出さず、やや難あり。
③正直、センターバックとしても今ひとつ印象が薄い。Jで見ててもうならさせられる場面は少ない
イメージでした。本を読んでみて分かるのは、サッカーをそもそも知らないでプレーしていたと言うエピソードの多さ。城福監督より色々とイロハを教わりそれまでは感覚でプレーしていたとの事。②の通りなるほど、やっぱりそういう事か、と感じる反面、一方で守備のポジショニングは良かった印象が意外な一面を知ることができた。これだけでも買った価値はあり。
また本を読んでいて全般的に感じたのは、ほどほどの深さの記述もあれば、相当にマニアックな内容もあった点。例えば
「ミスプレーの一つ前のシーンを考える」という項。パスが弱かったために、相手にツメられる時間を与えてしまいボールを失った場面。悪いのは奪われた選手か、パスを弱く出してしまった選手か。こういう見方は正直、しているのでふ~んと感じる。でも、文書として大半の人はあまり意識してない局面だと思う。(自慢がしたい訳で無い)
かと思えば以下のように文章だけでは想像しづらいが、細かい話もある。
こちらのトップ下の選手の左横にボランチが入っていくとする。そうすれば相手の右MFがケアに来ます。その時にこちらのサイドバックがオーバーラップして、相手のサイドバックを引き出すんです。そうしたら相手のサイドバックの裏にスペースができる。そこにFWが走りこんでパスを流すだけで、相手のセンターバックの一人を引き出せる。そうしたら当然、相手のゴール前中央はセンターバック一人と逆サイドのサイドバックだけ。そこを付けばチャンスになるんです。
前のフレーズには一切ふ~んでやりすごした自分も、上記の文章は頭の中にフィールドを描いて選手を配置してと、理解に時間がかかった。逆にそれだけの内容が書かれている発見。
あと、こんな一文もレッズサポ的に惹かれましたw.
両サイドに開いて「そこからやりますよ」っていうのは機械的に感じてしまう。それに外に張らせていながらそこまでボールが届かなかったら、一人少ない状況で戦っているのと同じ事になってしまう。しかも、外で張っている選手は「ボールが来たらやればいい」という感じになってしまう。そういう「形ができた時」しかプレーできないっていうのはサッカーじゃありえないこと。
2011年の浦和レッズは外から見ていて、そんな感じだった。
対談が短いのは残念ですが、今までの二人の露出度を見ても(遠藤>>今野)、程良くまとまった一冊でした。
永井秀樹。この名前を覚えている人がどのくらいいるのだろうか。正直、手にとって久々に思い出した名前。何で今頃、永井秀樹が本になるのか?それが第一印象。
Jリーグ創世記はチャラ男集団のヴェルディの中でも、チャラさを代表するキャラクターだった気がする。その後、記憶に残っているのはフリューゲルス、マリノスでのプレー。永井を語る際にはドリブラーという言葉がいつもついてまわっていたが、一方で記憶に残る
ドリブルは少ない。スペースをつくドリブルからのスペースが記憶に残っている程度か。改めてYouTubeを探してみても、やはりプレーの動画は少ない。
ただ、あまりプレーヤーとして興味をひかれる存在であった訳でもないのに本を手に取ったのは立ち読みして以下を見たから。
当時の試合は毎週水う曜日と土曜日に組まれていたが、ヴェルディ軍団には「土曜日、国立のホームゲームで勝利したら、メンバー全員ジュリアナ東京に集合」という約束事があった。(中略)。ヴェルディ軍団は入店待ちの行列は無視して登場し、ベンツ、ポルシェといった自慢の高級会社で店に横付けした。(中略)。とはいうものの、いざVIPルームまで来てしまえば、練習や試合など普段クラブハウスでしているような話題に終始した。
いわゆるJリーグバブルおよびそれに振り回された1選手の状況が描かれている本はほとんど見たことが無かった、という事が手に取った一番の要因。皮肉にも著者あとがきで以下の記載はある。
描きたかったのは「Jリーグバブル」と呼ばれた時代の熱狂の渦のなかで、ジェットコースターのようなサッカー人生を送ってきたスター選手の物語では無かった。「永井秀樹」というサッカー選手を通して絆の大切さ、そして諦めない心の大切さを描きたかった。
著者じゃないけど、。個人的には、これは違うと思う。強いて言えば、ジェットコースターのようなサッカー人生を、絆の強さ、そして諦めない心の強さで乗り越えた1選手の物語、と言ったとこだろうか。
万人にオススメする内容ではないけれども、サッカー書籍を幅広く読みたい方にはオススメかも。強いて言えば、これも合わせて読みたい。
名もなき挑戦 -世界最高峰にたどり着けた理由- パク・チソン自伝 (ShoPro Books)
。以前、サッカー番組のプレゼントか何かで、知ったのだが、全く本屋に並んだいなくて、やはり韓国人には冷たいんだな、などと食傷気味だったけれども初版から1年以上過ぎて、街中で販売されいるのを発見。数ページ立ち読みして購入。
京都にいるころから見ていた選手だけに、マンUであれだけ活躍できるとは想定外だったし、レギュラーでは無いけれども生き残っているところも不思議だった。マンUに関する情報はNumberくらいしかインプットが無かったので、マンUを知るという意味でも、非常にオススメできる一冊。サッカー書籍としては、パク・チソンというつかみ所の無い、汗かきプレーヤーの本質に迫れるし、それを「献身」という一言で表現しきっていることに感服する。ホント、献身って言葉がピタっとハマる。
特に気になったのは以下フレーズ。
ひとつのゴールが転機となり、その後、ゴールの量産に至った数試合を振り返ってのひとこと。
2010年2月1日のアーセナル戦。ここで転機が訪れた。(中略)試合中、突如として40メートルのドリブル突破に成功し、右足でゴールを決めてしまった。胸に使えたものが、すっきりと取り払われる気分だった。自分の前に立ちふさがっていた壁が、一気に崩れ去った感覚、とでも言おうか。(中略)ゴールが重要だ、という話では無い。こういった変化は、必ずしも大きな契機が必要というわけではないという話がしたいのだ。日常のなかのほんの小さなことでも、見えないほどの些細なことでも、自分の人生を変える大きな力を持ちうるのだ。そういった、感覚を味わうためには、まず自分の取り組んでいることに夢中になることだ。没頭すること、。そして楽しむこと。
心の休息に関してもあった。これは、年末年始の休みの前には染みる言葉。
走り続けるだけでは、目標にたどり着く速度が上がるわけではない。ときには人生のギアを一つ下げて、自身を振り返ることが必要だ。自分を休める時には、それを徹底しなければならない。深呼吸したときに感じる爽快感は、休息を楽しめるもののみに与えられた特権だと思う。
組織とは、を考えされられる一言も。
マンUというチームは、華麗だ。とはいえ、実のところチェルシー、リバプール、アーセナル、マンチェスター・。シティなどのチームほどの派手さは無い。しかし薄氷を踏む様な戦いの末、勝つのはマンUだ。その理由は何か。水を運ぶ人の献身があるからだと思う。(中略)。自身の役割を忘れてしまい、全員がボスになりたがるような組織は、しっかりそした成果を得られるだろうか。どんな組織でも競争が必要だとは思うが、勝利という目的を忘れてしまうほど競争に没頭すれば、自滅が待っているだろう。
twitterでもつぶやいた気がするが、長谷部誠の「心を整える」と違って、長谷部と違いパク・チソンの事をよく知らないから楽しめたし、サッカーと言わず自己啓発書としても本質をついているように感じる、良い1冊。
フットボール・ラブ ~俺たちはサッカーをあきらめない~ (SHUEISHA PB SERIES)
。
個人的に好きな小宮さんの新著。前作、アンチ・ドロップアウトも良かった。本はNumberの長編インタビューといった展開で複数選手の物語が語られる。今回は
・松田直樹
・田中誠
・古賀正紘
・南雄太
・小澤英明
・成岡翔
・豊田陽平
小澤はさておき、他メンバーは皆、入団当初から騒がれていた選手たち。松田直樹については今年の不幸もあるし、過去にもインタビューはよく見ていたし、まぁ、なるほどな、という感じ。
個人的には古賀正紘、成岡翔が興味深い。古賀正紘はそれこそ東福岡からグランパスに入団する時点で、Numberで加藤久からは未来の日本代表最有力と評されていたし、実際にユース代表にも入っていた。ただ、実際にプレーを見ると印象は薄く(生で見たのは、シドニー五輪のチームの立ち上げ?となったアルゼンチン戦)、Jリーグの敵プレーヤーとしても、そこそこの選手のイメージはあれど、その域を超えたイメージは無く、ずっと気になっていた。
成岡翔は菊地直哉と並び、当時のユース代表の大黒柱で二人揃ってジュビロに入団した時はジュビロの黄金期はいつまで続くんだろうと思わされた。が、一学年上の長谷部の影に隠れて今やサッカーファンしか知らない存在になってしまった。
また、他のプレーヤーからのコメントからも浮かび上がるのは
・成熟したチームに入ることの難しさ
・自己主張の重要性
・自分の特徴を見失わないこと
メンバーに合わせようとする中で、自分の良さを見失ってしまい、消えてしまう。自分のやりたいプレーがあっても上手く主張できずに結果をあげることができない。特に3点目は難しい。自分の特徴を生かしつつプレーの幅を広げようとした結果、失敗する選手も多いし。
以前は伸びる選手のイメージとして、聞く耳を持ちプレーを柔軟に変えることができること!、というのが今までの知識から導き出した答えの一つだったが、この本で更にいくつか伸びる選手・伸びない選手のイメージを増やすことができた。そういう意味でノンフィクションの面白さだけでは無い、良い本でした。